ある金曜日、会社の同僚といつもの店に飲みに行くと、店の奥の座敷で、明らかに10近くは年上の女性たちが集団で飲んでいた。

 店員に聞くと、どこかの女子高の同窓会だと言っていた。あまりにうるさいので、チラチラと見ていると、その中に見知った顔があった。向こうもこちらに気づいて、軽く会釈を交わしてきた。

 相手はうちの近所の主婦のKさんだった。日頃から近所で会えば、挨拶をし、GW前頃にKさんのお宅が外装塗装をしていたことから、うちにも挨拶に来て、玄関先で少し話をしたことがある程度の顔見知りだった。

 こちらがKさんに気づくまで、チラチラと見ていたので、先に気づいていた向こうも気になっているようだった。俺の隣では職場の同僚達が仕事の愚痴を言い合っていた。

 たまに同意を求めてくるだけだったので、適当に相手をしながら、Kさんの方をたまに見ていた。Kさんは小柄で普段は上品な雰囲気を醸し出している色白な肌も酒のせいか、熱気のせいか、顔を赤くしていた。それでもたまに目が合うと、目鼻立ちがはっきりした顔で、にこっと笑顔をこちらに向けていた。そうとも知らずに隣の同僚たちは愚痴の言い合いを楽しんでいた。

 俺がトイレに立ち、用を済ませて、トイレから出てきたところにKさんが立っていた。首元など肌が露出していた部分は赤みを帯びていた。Kさんから店を出る時間を聞かれて、答えると、Kさんもその時間に出るからと一緒に帰ることになった。俺の答えは適当だった。席に戻ると相変わらず愚痴なのか議論なのか分からないが盛り上がっていた。

 Kさんの方にチラッと目配せをすると、Kさんの方も何もなかったかのように自分の輪の中に入っていた。俺が言った時間になり、Kさんの方に目をやると、こちらを見ていた。しばらく前から、何度もこちらを確認しているような様子だった。それにしても、女性は目をこちらにやりながらも、仲間内とも盛り上がれると思うと、少し怖くなったが、俺が席を立ちあがり同僚に金を適当に渡すと先に店を出た。

 2分もしないうちにKさんも出てきた。店内よりも暗かったせいか、肌の感じを見ると、先ほどよりも酔いが回っているような印象を受けた。そこから駅まで歩く中で、改めてKさんに酔いが回っている事に気づく、ホームで立っていたKさんの体はユラユラと揺れていた。終電に近い時間帯の電車に乗り込むと、朝のラッシュ程ではないが混み合っていた。

 普段、電車に乗らないKさんはその光景に驚いていた。それなりに距離を取って乗っていたが、あまりにもふら付いていたので、自然とKさんの腰の辺りを触れるか触れないかと言う位置に手を構えていた。何度か向かい合っているKさんがこちらに寄りかかるように倒れこんできた。電車を乗り換えで降りるときには、ほとんど密着しながら電車を降りた。

 人の波に流されないように、Kさんは俺の袖の裾を掴んでいた。ベッドタウンに向かう電車は先ほどの電車よりも混み合っていて、それから2,3駅は人が乗ってくる一方で、Kさんと俺の体は密着し、豊満な胸が俺の体に当たっていた。電車の揺れに合わせて、Kさんの体が俺とくっついたり離れたりするたびに、上からブラがチラチラと見えていた。

 胸元が少し開いたカットソーの中にキャミソールを着ていたが、豊満な胸が押しつぶされて、キャミソールの肩ひもを持ち上げていたおかげで、ブラが丸見えだった。小柄なKさんの頭がたまに俺の顎に当たっていたが、気にはしなかった。しかし、どうやらブラが見えているのが、ばれたらしく、会話はなく、Kさんは下を向いたり、時々俺の頭の後ろに視線をやったりしていた。

 しばらくはKさんもどうしようもなかった。徐々に電車が空いてくると、自然と距離も離れたが、Kさんは俺の袖の裾を掴んだままでいた。心なしか時々手に力が入り、Kさんの視線が浮ついているように感じていた。酒や電車の中の熱気とは別にKさんの顔が赤くなり、時折物欲しそうな子供のような感じに見えた。それでも俺の勘違いだろうと思っており、やっと隙間が出来たところから、俺は吊革に手を伸ばしていた。

 最寄駅に近づくにつれて、Kさんと少しずつ距離が出来てきた。もしかしたら乗っているかもしれない、他の近所の知り合いに見られたくなかったのだろう。Kさんの目は寂しそうに見えた。最寄駅に着いてから、それなりに人の流れの中で、Kさんの耳元で飲み直そうと誘うと、Kさんは駅からほど近い俺の行きつけの店まで後を付いてきた。いつも接待などで飲んだ後、一人で飲みにくるようなお店で、常連に絡まれなければ、落ち着いて飲める店でもあり、マスターとも気心が知れていた。

 ただ女房は連れてきたことはなく、自宅からすると駅から見て反対側なので、女房も興味を持つことはなかった。女連れで来たことに少し驚いた表情を隠さないままマスターは気を利かせて、店員に奥の半個室の座敷へと通してくれた。地元だが、初めて来たというKさんは2,3本焼き鳥に舌鼓を打ちながら、俺が勧めたカクテルを飲んでいた。テキーラベースのカクテルだが、飲みやすく、アルコール度数も高いので危険な飲み物であった。

 しかも、挨拶がてらマスターが席に来てくれた時に注文し、目配せもしておいたので、もしかしたらいつもより濃かったかもしれなかった。ある程度、意識をはっきりしておいてもらわないと困ると思い、それを一杯飲ませた後は、薄めの緑茶ハイを飲ませていた。1時間ちょっとの店の滞在で、Kさんの呂律は微妙だったが、一人で立てないくらいまでは酔っていなかった。そこからなら、歩いて20分弱でお互いに家に帰れる。

 タクシーと言う選択肢はこの頃には俺の中でなかった。しかし、Kさんは歩いているうちに少しずつ酔いが回ってきたらしく、足取りが千鳥足になっていた。すでに終電もなくなった時間帯で人通りはまばらだったが、それでも車がすごい勢いで通過をしていく、見られていようが構わず、肩を抱き寄せながら歩道を歩いていた。微妙に会話は成立していたが、途中で何を言っているのか分からないところがあった。

「このままじゃ、ご主人に怒られちゃうから、少し遠回りしていきましょうか?」と言うと、うなだれたままのKさんは俺の肩の辺りで頷いた。遠回りするルートには、子供たちが肝試しに使うような、林の中に木道が敷かれているところもあった。そこを抜けると、背丈よりも高い草が覆い茂っている「〇〇植物園」と地元の人でもめったに立ち入らない公園があり、そこには四阿があり、夕方まではもっぱら高校生カップルの憩いの場所になっている。

 近くに古い神社もあることから、この時間は不気味すぎて、ただでさえ人が来ないのに、高校生さえもこの時間は来ない。木道に入り、表通りの街灯が木の葉に隠れはじめると、俺はKさんを抱きしめてキスをした。

 Kさんは嫌がらずに、下から俺の首に腕を回して呼応する。舌を絡めつつ、Kさんのカットソーに手を入れて、ブラのホックをはずし、そのまま豊満な胸を両手で覆うようにすると、Kさんは密着していた胸だけを俺から少し離した。

 Kさんの首筋にキスをし、ネックレスのチェーンを唇で少し持ち上げながら、胸への愛撫を徐々に激しくしていく、耳元で「こうしたかったんでしょ?」と聞くと、Kさんは一度頷いてから、俺の首に両腕を回して、キスをせがんだ。Kさんの胸はカットソーを捲り上げ、ブラを絡めて固定したことで、完全に露出していた。豊満が故にブラを外すと年齢相応に少し垂れたが、乳首はしっかりと硬直していた。

続く