全てを無くした。

こうなってやっと俺も目が覚めたので、投下させてくれ。

はじめに、俺(23歳)、元カノ→A(22歳)、間女→H(23歳)としておく。

俺とAが知り合ったのは4年前、共通の友人Kの紹介だった。

当時Aはまだ高3(北関東在住)で、俺(都内で下宿)は都内の大学に通っていたので遠距離恋愛だった。

付き合い始めて1年が経った頃、俺はバイト先で知り合ったHと浮気をし、一人暮らしのHの部屋で半同棲という生活を送っていた。

そして間も無くHに本命のAのことがバレ、HはAに連絡をとっていた。

(どうやら携帯を見られたらしい。)

Hの部屋で3人で話し合った時、最終的にメンヘルだったHが切れ、「2人で勝手にすれば!」と俺らは部屋を追い出された。

2人でファミレスに入った時、それまで言葉少なだったAが「別れよう」と小さな声で言った。

浮気をしておいて勝手だが、俺はHとは体だけだったし、Aは苦労して育ったせいか考え方もしっかりしているし(惚れた色目を抜いても)いい女だったから、俺は「絶対別れたくない」と言い張った。

(馬鹿だな俺もorz)

結局この時、Aは何も言わなかった。

「明日も仕事だから帰る(この時Aは大手スーパーに就職していた)」と言うAと別れた後から、俺はウザイと思われるくらい(実際思われたろうw)メールをした。

電話には出てもらえなかった。

「おはよう」から「おやすみ」まで、大学でのことバイトのこと、毎日100通くらい送ってた。

とにかく関心を引こうと何でもした。

それから、ぼちぼちAからメールが1、2通返ってくるようになって、俺は安心しだしていた。

今思うと「大学生って暇だね」と皮肉な内容だったのだが、俺はこの時からおかしかったんだと思う。

Aは土日も仕事で、学生の俺とは時間が合わないので、日曜のバイトをサボってAが仕事をしている店に行って、仕事をしている姿を写メで撮ったりしていた。

話し掛けて「この後食事しない?」と聞いた事もあるが、「今日は遅番だから」とか「飲み会があるから」と断られた。

だが俺は、自分のことばかりでAの変化に全く気づかなかった。

そして俺は就活を始めて早々、内定がもらえ、Aに「休みをもらって旅行しないか」と提案した時、2度目の修羅場が起きた。

それまでAの方から「会いたい」と言って来たことはなかったから、俺は就職を決めたことで認めてもらえたと喜んで、指定された日に指定されたホテルのラウンジへ向かった。

私服姿のAを見るのは本当に数年ぶりだったが、すぐにわかった。

席に近づくとそれまで物影で見えなかったが、もう一人、野郎がいた。

2人は楽しそうに話をしていたが、Aは俺に気づくと緊張した面持ちに変わった。

野郎はそれに気づくと無言で立ち上がり、Aの隣に座り、俺に座るように促した。

野郎の位置と温もりの残った席が俺を苛立たせた。

「A、コイツは?」とAに聞くと、Aは黙って野郎の手を握った。

その手を野郎が握り返した。

「同じ会社の◯◯さん」

「ふーん、なんで?」

握られた手を睨んだ。

「私たち結婚するの」

「・・・はあ?浮気したのか!?」

「浮気じゃない!真剣よ!あなたが勝手にストーカーしてただけじゃない」

(ストーカー?俺が?)

「あなたが浮気した時に、終ったのよ。それなのに・・・」

ここで黙っていた野郎が口を開いた。

「彼女は浮気なんてしていませんよ。あなたと何があったかは大体聞いていますが、その後、彼女見る見るうちにやつれて、仕事中に倒れたんですよ。事情を聞き出していったら、こういうことでね・・・」

野郎は言葉を切ると書類の入った封筒を俺に寄こした。

「あなたが今までにしたことの全記録です。彼女が倒れた時の診断書もある。今ここで誓約書を書かなければ訴えます」

俺は真っ白になった。

でも「別れたくない」と子供のように何度も言った。

「ここまでしたくなかったけどね・・・」

「A・・・?」

(Aは分かってくれたんだ!)と、なぜか一瞬そう思った。

「おじさま、おばさま」

Aが後ろの席に声をかけた。

そして、立ち上がったのは俺の両親だった。

「内容証明として同じものをご実家に送りました」

野郎が言った。

この時、「あんたは!」とか母に言われた気もするが覚えてない。

でも、「申し訳ない、二度とこんなことはさせない」と親父の言葉はよく聞こえた。

Aと野郎が席を立ったとき、俺は必死になってAの手を掴んだ。

「A・・お、俺は・・・」

何を言おうとしたのかは自分でも解らない。

Aは手を振り解くと・・・。

「私や、Hの気持ち解った?ストーカー野郎が!」

冷たい目だった。

両親に送られた内容証明は弁護士名で、慰謝料が請求されていた。

(だからホテルまで来たらしい。)

内容を見た親父に勘当されて下宿に帰ってきたが、Aと旅行に行こうと集めたパンフがそのまま散らかっていた。

俺は何も手につかなくなり、就職先の事前研修会も無断欠席で流れ、俺には仕事もAも、無くなった。

俺は今、自分がしたことを猛烈に後悔している。

長文スンマソン。

お付き合いありがとうございました。