最後にふっと視線を外すようにしてSさんが言いました。
まだ怒りを含んだ吐き捨てるような口調でした。
「本当に最低ね」
「わかったわよ、どうしてほしいの」
「どうせそんな(ネットに流す)勇気なんてないと思うけど、今日はあんたのいうこときいてあげるよ」
思ったとおりです、なんだかんだといってもこの高慢女は自分の体裁を保つためなら手段は選びません。
万に一つですが、本当に「勝手にしろ」と出て行かれることだけが心配の種でしたが、もう大丈夫です。
自信はありましたが心配でもありました。
ここまできて、やっと胸をなでおろす気分でした。 「どうしてほしい?とかじゃなくて、この前はあんなに愛しあったじゃないですか」
「なにかのかわりにとかじゃなくて、単にこの前みたいに合意で仲良くしたいだけですよ」
心の中では「この前とは違うぜ」と思っていましたが、淡々と僕はしゃべり続けていました。
「わかったわよ、どうせまたこの後もこれをネタに関係を続けさせるつもりなんでしょ」
リーダーは何かを考えるふうにそう言いました。
「いえ、あんまりしつこくして追い込むのもちょっと心配なんでね、僕のほうもこれっきりにするつもりなんですよ」
そんなつもりは全くありませんが、この女は自分に都合のいいことだけはその気にするクセがあることを、
もう僕も見抜いています。
そしてリーダーの反応は僕の狙いどおりでした。
脅され続けるのならどうしようかと一瞬は躊躇したようですが、僕の言葉でとにかくこの場は相手のいう通りにしておいて
解決をはかろうと思ったのでしょう。
「わかったわ、とにかくこれで終わりにしてね、また嘘なら私にも考えがあるから」
「とにかく、早くすませましょ、全くやることしか考えてないんだね最低だよ」
「じゃあシャワーしてくるから」
ここで許しては、この前の二の舞です。
私はバスルームへ向かおうとするリーダーの左腕をとつさに掴みました。
「ちょっと待って、本当に最後にするかわりに今日は僕の好きなようにさせて欲しいんだけど」
どんなときでも僕ごときに指図されるいわれはないという感じでリーダーがムッとします。
「なんで私が君なんかの好きなようにさせなきゃいけないのよ」
そうこなくては面白くありません。
鼻っ柱の強い高慢女の高い鼻を折ってやるのでなければ楽しみがないというものです。
「ああ嫌ならいいんです、本当に今日で最後にしようと思ったんですよ」
「そのかわり、好きなようにさせてもらいたかったんですけど」
「だめなら、お帰りいただいても、先のことはまたそのうち話すことになるでしょうから」
僕のあっさりとした、あきらめの言葉の裏にある悪意を十分理解しているリーダーは、頭だけで振り返り、
キッともう一度睨むようにしましたが、結局は吐き捨てるように言いました。
「どうせM君の入れ知恵でしょ、まったくなんでこうも無能で変態の男ばかり集まったのかしら」
「わかったわよ、好きにすればいいでしょ」
そういって僕のほうに向き直ります。
「そうですか、それはよかった、それじゃあちょっとこちらへ」
そういいながら、部屋の奥の窓際のほうへ彼女をいざなうと、後ろから左腕で抱き付いて、右手をスーツの襟口からつっこんで
ブラウスの上から乳房を鷲づかみにします。
覚悟はしていたものの反射的にリーダーは私の腕を掴んで離そうとしました。思ったとおりの反応です。
僕はリーダーの反射的な行動をさも非難するかのように大袈裟に言いました。
「困ったなあ、今、好きにさせてもらうと約束したばかりなのに」
僕の腕をつかむリーダーの力が弱まります。
「ちょっと抵抗しないように両手を後ろで組んでくれませんか」
そう言いながら、腰に回していた手を離して彼女の手首を持つと背中の後ろに回させて両手の指を互い違いにして両手を組ませました。
「こんなことしなくても、胸くらい好きに触らせてあげるわよ、変態」
従順ではありますが、まだまだリーダーは強気です。
ここで通販グッズ第一号の登場です。
サイドテーブルのシェードランプのわきに隠しておいたテープを、後ろを向いているリーダーに気づかれないように取ります。
これはボンデージテープというもので、太いビニールテープのような外観なです、特に粘着剤などはついていないのですが、
その伸縮性だけで巻くとピタッとはりつくような感じになり、縄で縛ったのと同じように自由を奪えるというスグレものなのです。
テープを取り出した僕はリングになったテープの端をひっぱって剥がし、50cmほど引き出したところでグルグルッという感じで
リーダーの後ろ手にくんだ両手に巻きつけました。
ペットボトルを使って練習を十分にしていたので、本当に手早くできました。
リーダーにとってはあっという間の出来事だったと思います、オレンジ色のテープで拘束された両腕はもうそれだけで
全く使えない状態になってしまいました。
リーダーがことに気づいたときにはまったく手遅れでしたが、悲鳴に近い抗議の声をあげます。
「何するのよ! 何コレ、ちょっとやめてよ、離してよ」
「こんなことしなくても抵抗しないから、いやだ、ちょっとほどいてったら」
もうこうなってしまえばこっちのものです。
残ったテープも全て巻き終わると「さあ、ベッドに行きましょう」そう言って彼女をうながします。
腰のあたりで後ろ手に縛った両手首のところを持って押すと、簡単にベッドの方へと歩いて行きます。
「ちょっと、じっとしててください、尻とか叩かれたくないでしょう」
低い声でそう言うとリーダーは黙って、じっと立っています。
口惜しさで唇を噛んでいるであろうことが、肩の小刻みな震えで後姿にもわかります。
ベッドの前に立ったリーダーの後ろに回った僕は、今度は彼女の足許にしゃがみこみました。
別に彼女のスカートの中を覗こうというのではありません。
今日はスカートスーツのリーダーですが、ライトグレーをした生地のコンサバなタイトスカート
は膝下あたりまで丈があって、そのくらいでは中が覗けるものでもありません。
そうではなくて、僕はベッドの下に隠しておいた足枷をとりだしたのです。
その端はベッドの両脇の脚に固定してあり、そこから繋がって伸びたロープの先には足首に巻きつける用の
10cm幅くらいのバンドがあって、マジックテープで留めるようになっています。
くるっと彼女の足首に巻きつけてマジックテープで留めると、見た目は引っ張れば簡単にはずれそうに
見えるのですが、横への牽力には強くて全くはずれません。
逆にテープの端をもって上へと引っ張ってやれば簡単にはずれるのですが両手を拘束されているリーダー
にはもちろん、その術はありません。
両方の足枷を足首に巻きつけるとリーダーの両脚は肩幅より僅かに広いくらいに固定されて、それ以上は
閉じることができなくなりました。
「やめてよ、どうするつもりなの変態!」
なじりながらリーダーは本能的に膝のあたりを閉じます。
足首をとめてあるだけなので膝は閉じられますが、僕の目的は逃げられないようにすることなので、これで十分でした。
そうしておいて、僕はベッドの横からベッドの上にあがり、彼女の正面にドカッと腰を降ろしました。
これからしようとすることは、別に後ろからでも・・というより、後ろからのほうが作業はし易いのですが
僕としては、リーダーの表情とかも楽しみたかったからです。
「さあて、Sさん、これからどんなエッチな事をさせてもらいましょうかねえ」
僕は彼女から僅か50cmくらいのところに座って、怒りに燃える細淵メガネの奥の瞳を見据えながら揶揄します。
「馬鹿みたい。こんなSM好きの変態みたいなマネしなくても、好きにさせてあげるって言ったでしょ」
リーダーは両手、両脚を拘束されても、そのプライドを失いません。
今にも僕に唾でもふきかけそうな剣幕でののしります。
まあ僕にとってはその方が、逆にますます嗜虐心を煽られるというものなのですが。
怒りに燃えるリーダーには、そんなことは思いもよらないことのようでした。
「まあ、そう慌てないで」
「Sさんが、そう見えてHなのはよく知ってますから」
「そんなに早くセックスしたいと言わなくても、わかってますよ、早くやりたいんでしょ」
僕のからかいの言葉は案の定、リーダーの怒りに火を注ぎます。
「そんなこと言ってないでしょ、もうこれほどいて、はやく帰しなさいよ」
僕は意識的に薄笑いを浮かべながら、無視して続けます。
「本当はこの前みたいに、自分から素っ裸になって、早く突きまくって欲しいんでしょ」
「でも僕はリーダーほどやりたがりじゃないので、肉欲だけじゃなくて、もっとゆっくりと楽しみたいんですよ。」
「例えばこんな風にね」
僕はリーダーのライトグレーのスカートの裾をつかむと、ゆっくりと上へと引き上げていきました。
タイトっぽいスカートはちょっと捲くりづらかったのですが、ゆっくりと引き上げると裏地を表にして、
ストッキングに包まれた美脚をしだいに露わにしていきました。
「ちょっとやめて、何するのよ変態」
もちろんそんな彼女の言葉でやめる僕ではありません。
リーダーにもそれはわかったようです。
「わかったわ、見たいんなら見せてあげるから、普通にしてよ」
「横にボタンがあるから、普通に脱がして、そんなレイプみたいに捲くりあげるのはやめて」
国立大でてるくせに馬鹿なお嬢さんだこと。
嫌がれば嫌がるほど、やめろと言えば言うほど、相手が喜ぶというのがわかっていません。
これがやってみたかった。
このとりすました女のスカートスーツをまくりあげてパンティーを晒してやる。
もう太腿のあたりまで、露わになり、無意識にリーダーが太腿をすり合わせるようにしてイヤイヤをするのが、
いっそう僕を興奮させます。
「いやあSさん、これはちょっと色っぽい眺めですね」
「いつも職場ではいてるスカートを部下に捲り上げられて、悦んで身をくねらせてるとは」
「さて、今日のパンティーは何色ですか、まくる前に教えてくださいよ」
膝をぴったりとくっつけると、足首は肩幅に開いて固定されているので、少し膝をおって体を沈めるような感じになります。
反射的に膝をすりよせたせいで、逆に僕がスカートをまくりあげるのを手助けしているような感じになったせいか、
すぐにリーダーは膝も開いて今は普通に立っています。
「お願い、普通にして、こんなのは嫌よ」
「そんなこと言えるわけないでしょ、こんなことして、見たいなら見ればいいじゃない」
リーダーの挑発的な物言いも無視して、僕はベッドから降りて、テーブルの上にあったバックからデジカメを取り出してきました。
「パンティーは何色かって聞いているんだよ。」
「今日は写真は許してやろうと思ったけど、そんな態度なら、まくって太腿まるだしにしたミニスカスーツ姿を写真にとって
職場のみんなに配ってやろうかな」
そう言ってデジカメを彼女の前で構えます。
「いやあ、やめて、写真はいや、お願い写真はやめて」
「言うから、言うから、写真はやめて」
さすがに、これだけ痛い目にあっているとデジカメに対する恐怖心は半端ではありません。
さて、そろそろ自分の立場をわからせてやらないとならないころです。
「だから最初から今日は僕の好きにさせてもらうと言ってるじゃないか」
「聞かれたら、なんでも素直に答えればいいんだよ」
「そんな風に縛られては、撮ろうと思えば、どんな恥ずかしい写真だって撮れるんだからね」
「わかっわよ、言えばいいんでしょ」吐き捨てるような声です。
「ピンクよ・・」 こちらは蚊の鳴くような声です。
パシヤッ わざとシャッター音をONにしています、デジカメのストロボが光りました。
「キャー、嘘つき、撮らないって言ったじゃない」彼女が似合わない悲鳴をあげます。
「答えろって言っただけで、答えたら撮らないなんて一言も言ってないぞ」
「さっきから言わせておけば、口の利き方が生意気なんだよ」
「言えばいいんでしょ?だあ、それが人にものを頼むときの口の利き方ですか?」
「見てみろ、お前の太腿むき出し、ミニスカスーツ姿だ、みんなに写メで配ってやる」
「ちょっと、やめてよ、何言ってんの、そんな写真・・」
彼女はまだ口の利き方がわかっていないようです。
「「お願いです、やめてください」だろ、口の利き方は普通そういうもんじゃないのか」
パシャッ! またフラッシュが光ります。
「キャー、わかったから、わかったから写真はやめて」
その言葉には答えず、彼女の目を真っ直ぐに見据えます。
「・・・わかりました。」
「お願いです、写真は撮らないでください」
「なんでも言うことは聞きますから、写真を送るのはやめてください」
悔しげな生意気な表情はまだ不満ですが、言葉使いはやっとまともになったようです。
「よし、やっと言葉使いがまともになったな」
「一回しか言わないぞ、今、この瞬間から少しでも、生意気な言葉使いをしたら、即刻さっきの広告みたいなやつをネットに流すから」
「脅しじゃないよ、喋るときには咄嗟に物を言わないで、よく考えて丁寧に喋るんだ」
「わかったね」
・ ・・・沈黙
「わかったかって聞いてるんだよ!」大声で怒鳴りつけました。
いつも怒鳴りつけている部下から、逆に怒鳴りつけられて、リーダーの体がビクッと緊張しました。
「わかりました、ごめんなさい、言葉には気をつけますから、写真はお許しください」
緊張からか、少し日本語がおかしい感じですが、まあいいでしょう。
彼女の細淵メガネの奥を覗き込むと、先程までとは違って、もう眼に力感がありませんでした。
よし、まずはこれでいいだろう。 僕も満足してほくそえみます。
「よし、それじゃあもう一度聞こう、よく聞こえなかったからな、下着の色は?」
すっかり最初の勢いはなくなったリーダーがおどおどと答えます。
「ごめんなさい、ピンクです」
「別にいちいち謝らなくてもいいんだ、ちゃんとした言葉使いで何でも正直に答えればね」
「ところで、そのピンクのパンティーはどんなパンティーなのか説明してくれないか」
「えっ、どんなって?」
「こらっ、どんなって?じゃないだろう」
「あっ、ごめんなさい。 どんなとはどういう意味でしょうか?」
いい感じです、彼女の答え方も段々と奴隷っぽくなってきました。
「色だけじゃ、どんなパンツかわからないだろ」
「ヒモパンだとか、ハイレグだとか、レースがどうとか、色々あるだろう」
「ちゃんと説明してくれ」
「そ・そんな・・・・」
僕は何も言いません・・・沈黙。
あきらめたようにリーダーがしゃべり始めます。
「ごめんなさい」
「色はピンクで、サイドに白とピンクの花柄のはいったストレッチ素材のです」
リーダーは気づいていませんが、僕のデジカメはボイスレコーダー機能付で、彼女が
自分のパンツの種類を男性の部下に説明しているのを録音しています。
「う~ん、なんだかよくわからないな」
「言葉ではうまく説明できないから、まくって見てもらいたいんじゃないのか?」
彼女の目を覗き込みながらダメを押すように言います。
「見てもらいたいんだろ」
「・・・・見てほしいです」
口にしながらも屈辱感で肩が震えます。

高慢な女の上司1  2  3  4  5  6  7  8  9  10
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