俺は以前パチンコが好きで、毎日打ちに行ってた。

行っていたホールは大盛況で、各シマに一人スタッフが立っていて、俺が打つシマにはいつもバイトの美保ちゃんが配置されてた。

小柄で顔はハッキリしていて、今で言えば堀北真希似。

異常な可愛さだと、当時の俺は時間が止まった感覚さえ覚えた。

可愛い上に性格も良いようで、毎日来る俺を覚えてくれていつも笑顔で挨拶してくれる。

いつしか俺の脳味噌はパチンコより美保ちゃん目的に変わって行き、何度か言葉も交わすようになり、美保ちゃんと仲良くなっていった。

当然俺はどんどん美保ちゃんに惹かれていき、進展を求めて絶対に飯に誘うと決意を固めた。

ついに携帯番号を聞き出すことに成功し、即その日の晩に電話して誘った。

彼女は、「いきなりだなぁw」と戸惑いつつも、週明けの夜ならバイトが休みなのでとOKしてくれた。

だが1対1ではまだ少し抵抗があるので、女友達も連れて行くからそちらも男を一人用意して、“2対2ならOK”という条件が付いてきた。

気にしない!とりあえず1歩前進なんだから2対2だろうが構わん!

俺は普通に喜んだ。

早速、学生時代からの友人でパチンコ好きで酒好きで女好きの祐介を誘い、約束の日に備えた。

あの頃は今のように飲酒運転に厳しくなく、もし検挙されても点数引かれて罰金5~6万。

当日は祐介が三菱のデリカを出して、待ち合わせ場所まで美保ちゃん達を迎えに行って4人で乗り合わせて、行きつけの屋台村に向かう予定だ。

祐介には美保ちゃんの可愛さを散々話してたので、祐介の胸はさぞ期待でワクワクさんだったろう。

俺は美保ちゃんを見た祐介の反応が楽しみだった。

待ち合わせ場所(小さい駅の車寄せ場)に少し早めに着き、祐介と今日の意気込みなどを話して待っていたら、2人の人影が歩いてくるのが見えてきた。

もちろん美保ちゃんと他1名だ。

しかし見えてきた人影がハッキリしてきてまず目に入ってきたのは、今で言えばさかな君の女バージョンみたいなヴィジュアルで、身長も170cmぐらいの大柄で太ってはないがゴツい感じの女が、昔のスケ番風に長いスカートをたなびかせた勇士だった。

よく見るとその横に唸るほど可愛い娘がいるのだが、さかな君のインパクトのお陰でまるで台無しだった。

よく可愛い子が不細工と歩いてると“引き立て役”とか陰口を言われるが、この場合は不細工側の戦闘能力が高すぎて、可愛い側が目立てない程にオーラを発していた。

俺も祐介も、「無いわw」「うん、ありゃ無いわw」「最低・・・」「いや逆に最高w」などと笑った。

俺の楽しみにしていた祐介の反応は残念な感じになったが仕方ない。

さかな君じゃ仕方ない。

さかなちゃんを宛がわれる祐介は気の毒だったが、祐介本人は酒を楽しもうという気持ちに切り替えたらしく、悪びれた態度もなく、まるで松っちゃんの『すべらない話』のようにみんなを笑わせながら盛り上げてくれた。

盛り上がっきて思ったが、さかなちゃんも自分の立場がよく分かっているようで、気取らずに明るく朗らかな性格で低姿勢で気遣いができる良い娘だった。

好きな音楽の話で盛り上がってきた頃、「次はカラオケに行こう!」と美保ちゃんが言い出した。

だがこの時点で美保ちゃんは結構なヘベレケで、端から見てても潰れるんじゃね?って感じだった。

カラオケ屋まで祐介の運転で移動していた時に、やはり美保ちゃんが、「気分が悪くなってきた・・・」と言い出したので車を停めた。

そして人目を避けるように陰の方へさかなちゃんと美保ちゃんは消えて行った。

何分か待ってたらさかなちゃんだけで戻って来たので、自販機でペットボトルの水を買って来て、美保ちゃんに飲ませるようにとさかなちゃんに渡した。

俺「美保ちゃん大丈夫?今日はもう帰ってカラオケは後日にした方が良くない?」

さかな「美保はすぐ酔いが回るけど、吐いたら復活するよ。もうちょっと待ってみようよ」

またさかなちゃんが闇に消えて行ってから数分、美保ちゃんがヨレヨレと肩を抱かれて戻ってきた。

しかし、「もう大丈夫。吐き気は大丈夫。でも少し休ませて・・・」と後部座席で眠ってしまった。

そのままカラオケ屋に到着したが、寝ている美保ちゃんは辛そうだったので車の中のまま3人で会議に突入した。

俺「やっぱりカラオケは今度にして、今日は美保ちゃんを送って帰ったほうがいいのでは?」

さかな「せっかく来たんだし、このまま車で寝かせておいて、復活したら来るようにメモ書いて置いておけば?」

祐介「車で吐かれたらタマラン。カラオケ部屋までおんぶして連れて行って寝かせとけば?」

俺「俺、このまま車で介抱しとくから、お前等2人で歌っとけば?」

さかな「一応、何かあったら美保に顔向け出来ない。それなら私が介抱するから男2人で歌いながら待ってて」

俺&祐介「そりゃねーわw」

さかな「わかった!美保の家教えるから、祐介君が車で美保を送って行って。残った2人で歌いながら待ってるから帰ってきて」

俺「ん?」

祐介「そうするか。俺の車だから俺が行くしかねーよな。よし!任せとけい!!」

俺「えぇっ!?」

もし神がそうさせているのならば俺は神とも闘うまで!神をも殺すのみ!

なんなんじゃ、この流れは!!

だがしかし神にこの拳が届く筈もなく、あり得ない不本意な決定に俺は愕然とした。

過半数で可決されてしまい、俺とさかなちゃんが二人でカラオケ屋へ、祐介は美保ちゃんを連れて美保ちゃん宅へ送迎と相成ってしまった・・・orz

ここで美保リタイア。

俺は祐介を信用してたし、美保宅は家族暮らしで美保弟とも交流のあるさかなちゃんが美保弟に電話して、今から20分後に車で美保が送られてくるから受け取ってくれと伝令を出していたので、祐介が美保ちゃんに悪戯する事はほぼ無い。

しかし美保ちゃんが帰った今、俺は何の理由でここにいるのか?

なんだこのさかな君wなんでコイツと二人きりなのwww

祐介の往復40分。

早く帰ってきて欲しい。

とりあえず場がシラケないように楽しく過ごしておこう!!

俺は歌った。

腹から声を出して歌った。

たった一人の観客に全身全霊で立ち向かった。

俺「冷め切った街に別れを告げ~張り裂ける心を解き放てぇ~♪オラァーッ!!てめえ!腹から来いよ腹からオェ!!!」

ひとりXジャンプの最中に俺のポケットの携帯が震えていた。

祐介だ。

祐「もしもし?楽しんでる?美保ちゃん間違いなく送って弟に引き渡したから」

俺「おう!早く戻って来いよ!◯◯◯号室に入ってるから!」

祐「それなんだがよー、すげー悪いタイミングで女から電話があって、隠す必要ねーから真実を話したら激怒しやがってさー」

祐介の言うところによると、今日女の子も交えて飲む事を別の友人から聞いて知った彼女がキレて電話してきたとの事だった。

電話じゃ埒があかないので、彼女と会って、俺のために人肌脱いだだけで悪意は無い事を話してくるからカラオケはパスと言われた。

ここで祐介リタイア。

さて、一人部屋に残されたさかなちゃんのもとに戻ってみたら、ニコニコして「おかえりー!」とか言いやがって、やけに弾けてやがる。

この女、いよいよ酒が回ってきてやがる。

向かい合わせのソファーに座って、祐介が美保ちゃんを無事送ったが、諸事情により帰宅したことを話した。

さかなちゃんは、「あーぁ、しょうがないね。ヨシ!!今日は二人で飲もう!!」と全力の笑顔で言った。

その笑顔があんまりにも可愛くなくて、俺の中で一層美保ちゃんリタイアが重くのしかかった。

それからは俺も諦めて二人で飲みまくり歌いまくった。

かなりの時間飲み歌いまくった。

いつしか俺もさかなちゃんも完全にヨッパライで、お互い何を喋ってるのか分からないくらい舌が回ってない。

向かい合わせで座ってる俺をさかなちゃんが見て、「ん?なんでそんなトコに座ってんの?こっちゃ来い!」と自分の横を指差した。

酔ったら姉御肌になる彼女と、酔ったら商人のように下手になる俺の組み合わせのようで、俺は「ヘイヘイ、そんじゃ失礼させてもらいますよ、ヘヘヘ」と彼女の横に座った。

その途端、彼女は俺の腕に自分の腕を絡ませて肩に顔を乗せてきた。

さかな「ごめんね。私でごめんね」

急にしおらしく言い出すさかなちゃん。

「いや、別にそんな風に思ってないよw全然楽しいよマジデ」

そう返したら、スッと顔を上げて俺の目をジッと見つめてきた。

「ホントに?」

そう言った後、そのまま少しアゴをあげて待ってるwwww

まぁいいか、キスくらいしてやってもいいか。

軽くね、軽く唇当てるだけね。

本当に軽くのつもりで顔を近づけた。

さかなちゃんの唇と俺の唇が触れた瞬間、さかなちゃんは待ってましたとばかりにグイッと吸い付いてきて、俺に抱きつき俺の口の中にベロを入れてきた。

必死で俺のベロを探して口の中をのたうち回るさかなベロ。

俺のベロを見つけて絡みつくさかなベロ。

しつこいくらいにディープキスをされていたが、彼女が油断した隙に素早く顔を離した。

すると今度は追いかけてくるように俺の首筋に口を付け、跡が残らない程度に吸ってきた。

俺「ちょwダメだよ。誰か来たらどうすんの?」

さかな「だって・・・だって我慢出来ない」

と言いながら、またディープキスをかまして来た。

(あーやめたい。どうやったら中断させれるんだろコレ・・・)

そう思いながら身を任せていたら、彼女はズボンの上から俺のチンコを擦り始めた。

さすがに延々ディープキスをされていたので、俺の身体が反応してしまっててカチカチに勃起してしまっている。

しかもズボンの上から触られた瞬間、俺の中で、(脱げば絶対舐めてくれる。気持ちよくなりたい)という欲望が沸いてきた。

と同時に彼女は俺のズボンのチャックを開け始めた。

座ってる体勢で開けにくそうだったので、俺は開けやすいように少し腰を上げてしまった。

俺が彼女に落ちた瞬間だった。

<続く>