「うう・・・ぅんっ!」

△△が引き抜くときに美沙先輩は一際色っぽい声を出した。

「ちょっと待って、マジでもうちょいでいかせられるって。マンコスゲエイイ感じになってるって」

「いいから引き上げようぜ。◯◯にやらせてやって、その後やりゃいいじゃん。まだ11時なんだしよ」

「よしゃ。つうかコンビニ行こうぜ。ドリンク剤、ドリンク剤」

「ぶはははは!お前調子乗りすぎ」

「あたりめえじゃん!」

「あっはははは!ああ、買って来い。買って来い。ほら、□□もいこうぜ」

「よっしゃ。じゃユンケルのいっちゃん高いのいこうぜ!」

「あっはははは!本当にテンション高えよ△△。◯◯の分も買って来ようか?」

「あーいいっすよ。あ、後でもらおうかな」

「よっしゃ!今日は俺、奢っちゃうよ?」

2人が俺に近づいてくる。

「すんませんね、なんか、気使ってもらってます?」

「バーカ!何言ってんだよ!マジ感謝だっつうの」

「うわ、◯◯これからやっちゃうの?やっちゃうの?うわやらしいなおい。◯◯」

「あっははははお前が言うなよ!」

「つかもうガンガンいっちゃえ、あのエロマンコ!」

「あっはははは!でけえっつうの声、美沙ちゃんに聞こえちゃうっつうの!」

がしがしと俺の頭を撫でる。

汗まみれの男の友情っつうの?こういうの。

「なあ、一時間ぐらいで戻ってきていい?」

「ああ、もちろんすよ」

「よっしゃ!」

「おっまえ焦りすぎだよ。いいの?◯◯」

「ええ、当然すよ。こっちこそすいません」

林先輩が俺の頭をもっかいがしがしと撫でる。

「よっしゃ撤収ー!」

出際に□□先輩が俺に当って言う。

「つか、戻ったら俺が早漏じゃないってことを証明したるかんな」

「あっはははは!すげえどうでもいいっつうの!」

「じゃなー◯◯一時間はコンビニいってっかんなー」

「はは、あんま気つかわんでくださいよー」

やっと行ったよ。糞が。

部屋の中に向き直る。

うわ、もう浴衣着てるし。はや。

さて、俺も楽しまねえと。

とりあえずやりたかったのは確かだしな。

「・・・」

とりあえず、脱いで下さいよ、先輩。

「・・・」

えっろいかっこうしてますね?恥ずかしくねえの?

口が開かねえよ。声出ねえよ。

他の男がいねえと、俺はこの女脅す事も出来ねえの?

「美沙先輩・・・」

あ、声出た。

なんで美沙先輩立ちあがってんの?

バムウ!!!!!!あ、枕叩いた。

「ねえ!こんな事企画したの◯◯君だって本当!?最初からこういうつもりだったって本当!!??」

何言ってんだこの糞女が。

とりあえず、脱げっつうの、先輩。

大体口に精液突っ込まれて、さっきまでバックで突っ込まれてて喘いでたじゃねえかよ。彼氏でもねえ男によ。

がっかりだよ。幻滅したよ。説得力ねえんだよ。バーカ。

「黙ってるってことはほんとなの!?もーっ!◯◯君!答えて!!」

うるっせえな。

どうせやっすいんだから俺にもやらせろよ。

「いや・・・あの・・」

「こーら!大体さっきの彼氏にばれたらって何よ?美樹さん起きますよって何よ?脅してるの?◯◯君が?キーーーーームカツク!ムカツク!!なによ!なによもう」

何怒ってんだよこら。

怖くねえんだよ!

んなことよりやりてえんだっつうの。

「いや、んなこと言ってねえよ」

「言ってねえよ?言ったもん。言ったもん覚えてるわよ私。大体言ってねえよって何よ。言ってませんでしょ?あーーーーもう、◯◯君変。絶対に、変!」

は?なんだよ、何先輩面してんの?

なんで、お前が怒ってんだよ。

傷ついてるのは、俺だろう?

てめえが、俺の事馬鹿にしたんだろうが。

「聞いてるの?聞いてる?聞いてないねこの子は。もーっえい」

いてえよ、ほっぺた抓るなよコラ。

大体が何で平然としてんだよ。

やっぱ軽いわこの女。

「いたいっす、痛いですって」

「痛いに決まってるでしょう?君、何やったかわかってるの?」

「俺はやってねえじゃないすか」

「おんなじことです!林君が言ってたもん。◯◯のおかげだって。君も噛んでるに決まってる!大体が最近変だったのよ。メールの返事はそっけないし。今回だってうちの班に無理やり入ってくるし」

だから、先輩面すんなよ。

なんで、いつもみたいに喋るんだよ。

まわされたんだろう?俺もやりてえんだよ。

凹めよ。反省しろよ。

今日は先輩に花持たせて、俺は被害者面して、お前は俺が慰めるんだよ!

あーもううぜえ。まじうぜえ。萎えたし。

「いいじゃないすか、俺にもやらせてくださいってぇ!マジいってえですって!」

「あんたね。今まで付き合ってきて私がそんな女に見えるの?」

「だって林さんとかにやらせたじゃん。先輩」

何でこんな言い訳みてえなだせえ事しか口からでねえの?

「あーーーあーーーもう言わなくていい。言わなくていい。怖いに決まってるじゃない。無理やり襲われたのよ。君が襲わせたんじゃないの?」

「違いますって。いってえ、もう放せって」

「もう帰るわよ。着替えて帰る。もう家帰る。林君とかとなんてもう顔合わせられないわよ」

いやそれまずいって。

マジ暗いんだから自転車あぶねえっつうの。

馬鹿かこの女。

「いや夜自転車は危ないですって」

「関係ないわよ。もう帰る。もう、んーーもう!もうやだ!もーうーやーだ!!恥ずかしい。恥ずかしい!!帰る!」

「いや駄々こねねえで下さいよ」

「帰るわよ。帰る。絶対帰る!」

「いやだからマジ危ねえって」

「何よ。大体何タメ口なのよ。どうせあれでしょ。林君が私のこと好きとか何とかで手伝ってとかいってあれでしょ。で、△△とかが調子乗って。あーやだ。もう思い出したくない!帰る!」

「いや、落ち着いて」

「マジで言ってる?ねえ、◯◯君。マジで言ってる?落ち着けって。どうせ林君に無理やり頼まれたんでしょ?」

ちげえよ。林なんかどうでも良いよ。

何でわかんねえの?馬鹿かこの女。

「あーもう、すごい恥ずかしい。恥ずかしい!人の前でなんてそんな事したこと無いんだよ。なんだよ。もう」

いや、そういう問題じゃねえだろあれは。

俺だってねえよ。

「あーもう。恥ずかしいよ」

「いや、今日は泊って明日帰りましょうよ。危ないですから」

「後どうすんのよ!」

「いや寝ちゃったとか言えばいいじゃねえすか」

「寝れるわけないでしょぅ?もう、すごいパニくってるよ。なんだよう。もう」

わかったよ。泣くなよ。

うぜえよ。馬鹿かこの女。

「はあ、じゃあ寝たって言いますよもう。泣かないで下さいよ」

「泣いてなんかないもん。絶対追い返してよね」

つうかあんたこの勢いだったら追い返せるだろ。

あいつらぐらい。

泣いてる女まわすような根性ねえぞ。

大体お前がきっちり否定すりゃサークル内で無理やりやられる訳なんかねえんだよ。

なあなあで抵抗しねえからやられたんだろ?

「じゃあ布団敷いて浴衣変えるからあっち行って」

「は?あっちって?」

「隣の部屋!シャワーも浴びるから!」

「男の子達帰ってきたら、寝たって言って」

「はあ」

「それから、今日の事は帰ったらじっくり聞くからね。私怒ってるからね」

「はあ」

「じゃあ、部屋でますよ」

「ふて腐れた声だなあ。もう。怒ってるのは私!」

「ふて腐れてなんかねえですって。出ますよ。出ます」

「あーもう。怖いんだよぅ」

「は?」

「林君とか。彼とか◯◯君みたいに華奢じゃないんだもん。体でかいし。怖いの!」

「んなかわんねえ」

「かわるよ!やなの!拒否できないの!怖いの!」

逆切れすんなよ。

俺だって同じサークルなんだから体格かわんねえよ。

背くらいだろだいたい。

あのもっさい彼氏と一緒にすんな。

「まあ、寝たっていいますよ」

うわ、美樹先輩超寝てるわ。

あんだけ騒いでんだから起きて騒げよ。

はあ、何で俺こっちの部屋にいんだ?

怖いねえ。あいつらが?

寝たなんて言う事もねえよ。

スゲエ切れてたって言えばあいつらビビッて手なんかださねえっつうの。糞が。

あいつらだけやり得じゃねえかよ。

もう、こいつやっちまうか?

つうか、もう30分だし、あいつら早く帰ってこねえかね?

なんか疲れたわ。

口説けもしねえ、やれもしねえんじゃ意味ないじゃん。

眠いし。

当時は本気でこう思ってた。